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2007年06月29日
MI と CO
木曜の朝からクレームにへこむ。
クレームはチャンスである。
わざわざクレームを言ってくれる患者さんを
本当は一番大切にするべきだとは頭では判ってはいるが
心ではやはり大きくへこむ。
私は、まだまだ人間が出来ていない!!
ここ数年虫歯治療の考え方が大きく変わってきている。
それはMI(エムアイ)と呼ばれている。
MIとはトムクルーズが主演したミッションインポシブルの略じゃない!
MIとはミニマムインターベンションと言って
簡単に説明すると虫歯の悪い箇所だけ最小の量を削ってそこを詰める治療法だ。
昔の虫歯の治療法はこのMIではなかった。私が大学を卒業した20年前は
このMIの考え方は無かった。
その代わりに私達が習っていた方法は予防拡大と言って、
虫歯になりやすい場所まできちんと削る方法だった。
おそらくそんなに大きく見えなかった虫歯を
思ったより大きく削られた経験は誰にでもあると思う。
昔は材料の面でこれは仕方なかったのだが、最近の材料は
接着といって歯に強力にくっつくようになったために
今ではこのMIが可能になっている。
もちろん、歯を削る量が少ない方がいいに決まっているし、長い目で見ると間違いなく
歯を削る量が少ない方がいい。
もう1つの大きなキーワードがCO(シーオー)だ。
シーオー?
そうシーオー!
C1(シーワン)とかC2(シーツー)とか聞いたことはあると思う。
シ−オーとは歯の表面が白く白濁した状態で初期虫歯とも呼ばれる。
最近ではC1の前のCO(シーオー)初期虫歯の治療の概念も変わっている。
それは初期虫歯はフッ素の利用などで治る可能性が高いので
削らない方がいいという考え方だ。
歯に取って虫歯の初期段階であれば削らないほうがいい。
もちろんきちんとした診断が大切だ。
最近ではレーザーを使って虫歯の進行が測れる機械も出ている。
投稿者 nakano : 2007年06月29日 22:37