« 12月のインプラント | メイン | なかの歯科”大”忘年会 »
2007年12月04日
歯医者の英語
仕事が終わり、疲れて自宅に上がる。
時間は午後8時を回っている。
その瞬間、突然鳴リ始めた自宅の電話!
疲れた体を振り絞って電話に出てみると、
いきなり始まる京都のワンルームマンションのセールストーク!
こちらの都合など聞く訳が無い!!
何もしゃべらないで向こうが疲れるのを待っていると
今度は上司が出てきて一方的にしゃべる。
この売り方でいったいマンションが売れるのか?
一日の疲れがどっと出てくる。
今週いよいよ12月に入り、当院も12月26日のラストの診療日を迎えるまで
1年の締めくくりをしないといけない。
そのために私がスタッフに月曜の朝礼で話をしたのが
「スタッフ間で必ず敬語を使うこと!診療室内で私語と笑い声は絶対控えること!!」
私があえて忙しい12月にこの話をした理由は、当院が完全に出来ていないからだ。
私語と笑い声が医療の場面で禁忌なことは当たり前だが、私は診療室内での敬語にこだわる。
それには大きな理由がある。
私は歯科医院での仕事を完全なチーム医療だと思っている。
そのチームには身分の上下も、資格により上下も無い。
皆全て同じ立場、平等なのである。
歯科医師が歯科衛生士より偉いこともなければ、歯科衛生士が歯科助手より
偉いこともない!皆平等なスタッフなのだ。
そのことを表すために当院のユニフォームは職種に関係なく1種類。
またスタッフ皆がそれぞれが自分に与えられた仕事を自ら喜んで
することに敬意を表して、院長の私はスタッフにも、もちろん敬語を使う。
【○○さん、何をお願いします。】
【カルテを持ってきてもらえますか?】
私がこの医療の世界に入って、凄く違和感を感じた点が2点ある。
1点が、特に外科系の医師の横柄さ!えらそうな態度だ。
大学時代、アルバイトで勤務した歯科を併設した某外科病院では
私よりわずかに10歳ほど年上の院長先生が製薬会社の人に
凄くえらそうな態度を取っていて驚いた。
2点目が、自分の医院のスタッフを「○○ちゃん」と呼ぶこと。
私は勤務医時代にアルバイトではなくて見学兼お手伝いで
多くの歯科医院を見学した。
腕は優れた歯科医師の先生も多かったが、
自分の歯科医院の衛生士を「うちの女の子が。。。」と呼ぶことと、
診療中でもスタッフを呼ぶときに「○○ちゃん!」と
呼ぶことに、私はいつまでも違和感が拭えなかった。
そのために例え内輪のスタッフにたいしても
外部の歯科技工士さんや歯科材料店の営業の方に対しても、
私は敬意を持って敬語で接したいと思っている。
また当院は全日空や高級ホテルのサービスを患者様に提供したいと考えている。
コンビニのサービスではない。
コンビニのレジのアルバイト2名がお互いにため口で話していても私は何も感じない。
期待していないからだ。
しかし全日空の客室乗務員の方や、リッツカールトンホテルのフロントの方が
もしお互いにため口でチャラチャラと話をしていたら、私は大きな幻滅を感じるだろう。
(そんなことは決してないと思われるが!)
敬語が使えないので緊張感も続かず、それが引いてはミスに繋がる。
こんな悪循環は絶対いやなのだ。
先日のカシータの高橋オーナーはタクシー業界の事例を挙げて
興味深い話をされた。
タクシーの運転手さんのマナーを徹底させるコツは?
それはタクシー会社のトップが運転手さんに毎日のように
何度も何度も口うるさく指摘をしながら指示を出し続けること!
あけらめないで毎日続けること!
できるようになるまで続けること!!
私は当院のスタッフが診療室内でお互いに必ず敬語を使うようになるまで
決してあきらめない。
投稿者 nakano : 2007年12月04日 21:56